エース候補から真のエースへ/FW相川進也 2004/3/6(ニッカンより)
 大舞台に燃える「本番派ストライカー」が今季、札幌のエース候補から「候補」の2文字を削除する。「できるだけ点を取って、エースと呼ばれたい。チームのみんなに信頼されるFWとして、結果を出すだけ」。数値目標はあえて設定しない。泥臭くゴールに向かうスタイルを貫き、平均年齢21・6歳と若返ったFW陣の主役を演じる。
 試練のシーズンを乗り越え、一皮むけた。昨年6月、右ひざ半月板と左ひざ前十字じん帯の手術を受けた。孤独なリハビリ作業に約4カ月間を費やした。「耐えることを覚えた。自分にとってプラスになった」。ピッチで働けない分、クラブのイベントに積極的に参加した。サポーターの励ましに勇気づけられた。昨年末の契約更改時は言い訳を一切せず、強化サイドの厳しい注文に「上を目指します」とだけ意思表示した。
 デビュー戦ファーストタッチの初ゴール(02年の対東京V戦)、同年J1最終戦(対広島)で体を張った2ゴール目、昨年天皇杯2回戦(対静岡産大)で窮地を救った復活の決勝ゴール…。ブラジル代表FWロナウド(27=Rマドリード)にあこがれ、ここ一番で真価を発揮する本番派ストライカーは「自分の年にしたい」と勝負をかける。

◆相川進也(あいかわ・しんや)

 1983年(昭58)7月26日、埼玉・上里町生まれ。前橋育英高時代に全国高校選手権に2度出場。3年時に4強入り。02年に札幌へ。同年のU−19日本代表候補。リーグ戦通算成績は出場15試合2得点。家族は両親と兄2人。179センチ、71キロ。FW。


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